感染症だより(5月15日~5月21日)

インフルエンザの小流行が続いています。

RSウイルス感染症、溶連菌感染症が流行しています。

インフルエンザは県内全域ではまだ小流行が続いています。郡山市は先週指定された13の医療機関から110名の報告がありました。今シーズン最多でした。定点当たり8.46でした。先々週は65名、定点当たり5.00でした。県全体では先週82の定点から286名の報告があり、定点当たり3.48でした。先々週が170名でしたので県全体でも増加し小流行は続いています。

RSウイルス感染症は県全体で流行が続いています。福島市、県北、会津、南会津、相双地区で流行中、郡山市の報告は少ないです。

溶連菌感染症の報告が急増中です。熱が出てノドが真っ赤に腫れ、舌がイチゴのようになります。全身に細かい発疹が出る事もあります。ノドの検査ですぐに診断ができます。この病気は細菌による感染症なので、抗生物質が効きます。ただし、腎臓や心臓の合併症を防ぐために長く飲む必要があります。

咽頭結膜熱(プール熱)も小流行中です。新型コロナウイルス感染症は郡山市では13の定点医療機関から58名の報告がありました

(5月25日)

福島県内の感染症発生状況は以下の福島県感染症情報センターの発表をご覧ください。

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感染症だより(5月8日~5月14日)

インフルエンザの小流行が続いています。

RSウイルス感染症、溶連菌感染症が小流行しています。

インフルエンザは県内全域ではまだ小流行が続いています。郡山市は先週指定された13の医療機関から65名の報告がありました。定点当たり5.00でした。先々週は70名、定点当たり5.38でしたので少し減少しました。県全体では先週82の定点から170名の報告があり、定点当たり2.07でした。先々週が229名でしたので県全体でも減少しましたが小流行は続いています。

RSウイルス感染症は県全体で流行が続いています。福島市、会津、相双地区で流行中、郡山市の報告は少ないです。

溶連菌感染症の報告が急増中です。

咽頭結膜熱(プール熱)も小流行中です。

新型コロナウイルス感染症の報告は今週から定点当たりの報告になりました。郡山市では13の定点医療機関から42名の報告がありました

(5月17日)

福島県内の感染症発生状況は以下の福島県感染症情報センターの発表をご覧ください。

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アデノウィルス感染症について (特に、咽頭炎、扁桃炎について)

原因は? 
その名の通りアデノウィルスが原因でおこる感染症です。このウィルスには亜型がたくさんあり、咽頭扁桃炎、肺炎、咽頭結膜熱(プール熱)、胃腸炎、膀胱炎、発疹症など様々な症状を示します。

どんな症状がでるの? 
ここでは、アデノウィルスの感染による咽頭、扁桃炎について書きます。とにかく高い熱が特徴でインフルエンザ並に39度以上出ることが多いです。熱はなかなか下がらず、5日間くらい続きます。ノドは真っ赤に脹れ、扁桃に白い膿のような浸出物が付くこともあります。

治療はどうするの?
原因になっているウィルスに効く薬はありません。抗生物質は全く無効で、むしろ耐性菌を作る原因にもなり、使用は避けるべきといわれています。対症療法しかありません。ノドが脹れて高熱が続いている時、抗生剤を飲んでも高熱が引かない場合この病気を疑うこともあります。高熱が持続することは覚悟しなければなりませんが、これに耐えられず体力の消耗が著しい場合は、入院をして治療をする場合もあります。

合併症は?
重症な肺炎を合併することがあります。急に咳が出てきたり、呼吸が苦しそうな状態になったら要注意です。また、まれに髄膜炎を起こすことがあります。発熱、頭痛、嘔吐(激しく何度も吐く)の症状がそろったら要注意です。首が硬くなり、仰向けで寝て首を曲げようとしても曲がらなくなる症状(頸部硬直)も見られます。結膜炎。目が充血したり目ヤニが出ます。

HEART(H28年03月号):食物アレルギーについて

医療情報誌ハートは、郡山市・須賀川市・本宮市の読売新聞福島民友に折り込まれています。

当院から医療のQ&Aを寄稿しています。

※うまく表示されない時は再読み込みを行ってみて下さい。

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感染性胃腸炎について

どんな病気なの?
ロタ、ノロ、アデノなどのウイルスによる消化管の感染症です。年間を通してみられますが、冬流行することが多いです。

どんな症状がでるの?
突然のおう吐から始まることが多いです。熱がでることもあります。ある程度時間を置いてから下痢が始まります。水のような便で、色はレモン色~白色です。ロタウィルスが原因の場合、便が真っ白になってしまいます。

治療はどうするの?
脱水にならないように水分をいかに補給できるかが最大のポイントです。基本的には家庭での食事療法ということになります。薬は補助的な役割しかありません。ウィルスの病気なので、抗生物質は効きません。水分の補給が追いつかない場合、脱水状態になり、点滴や入院が必要なこともあります。

家庭での治療
①吐き続けているとき:「胃を空にして、おう吐が鎮まるのを待つ」を原則にします。何も飲ませないほうがよいです。脱水になるのを心配して焦って与えてしまうと、吐くだけです。吐くと水分だけでなく、胃液や腸炎に含まれる塩分も失われることになり、脱水が進んでしまいます。
②まずは水分からはじめる:吐き気が落ち着いてきたら、少量の水分を 飲ませてください。1回の量は15~20ml、大さじ1杯、吐かなければ5分後に同じ量。これを1時間続けると180~240ml(コップ1杯位)飲めます。これがクリアできたら徐々に増やしましょう。何をのませる?水分だけではなく塩分の補給も必要なので、水、お茶、果汁は適しません。脱水状態の改善に適した「OS-1」という経口補水液がお勧めです。スポーツドリンク(アイソニック飲料)は塩分の濃度が低いので、それだけ飲んでしまっては重症の下痢の場合には適しません。200ml飲んだら味噌汁の上澄みを50ml飲むなどして、塩分の補給が必要です。
③下痢だけになったら:便の様子をみながら少しずつ消化のよい食べ物を与えてください。食欲がないようなら、水分だけでもかまいません。 

次に受診するまでに
家庭で飲んだ水分の量、下痢や吐いた回数をメモをとって持ってきて下さい。